ロシアのプロサッカーリーグに参加の<FCサハリン>(ФК САХАЛИН)(2017.05.03)

「今年、最初のホームゲーム!」というラジオの声が妙に耳に残りました。何のことかと思えば「プロのサッカーリーグの試合」のことでした。

ロシアのプロリーグは、ロシアの“全国区”であるだけではなく各国でも知られるチーム―日本人選手がプレイしていて「チェスカ・モスクワ」と呼ばれていた<ツェスカ>等の有名なチーム―が参加している<プレミアリーグ>が在り、その下位に<1部リーグ>、<2部リーグ>、更に<地域リーグ>というような具合に展開しているそうです。

サハリンの<FCサハリン>(ФК САХАЛИН)はこの<2部リーグ>に参加しているチームです。<2部リーグ>については、“西”、“中央”、“南”、“ウラル”、“東”と「ゾーン」が設けられ、各チームはその“ゾーン”で「ホーム&アウェー」の方式でリーグ戦を展開します。<FCサハリン>(ФК САХАЛИН)は“東”ゾーンのチームです。

<2部リーグ>“東”ゾーンには<FCサハリン>(ФК САХАЛИН)の他、イルクーツク、オムスク、バルナウル、チタ、コムソモリスク・ナ・アムーレとシベリアから極東の各地で活動中のチームが参加しています。

<2部リーグ>“東”ゾーンは6チームで争っていますが、1位のチームは次のシーズンに<1部リーグ>へ昇格し、6位のチームは<地域リーグ>へ降格するということです。この辺の仕組みは、色々な国や地域のサッカーリーグと変わらないと思います。

シーズンは毎年8月に始まり、10月まで試合が行われた後、11月から4月の前半は試合を開催し悪い時季なので休み、4月後半から6月まで試合を行います。

<FCサハリン>(ФК САХАЛИН)の4月の試合はアウェーであったことから、5月3日開催の試合が「今年、最初のホームゲーム!」ということになり、ラジオで情報が流れていたのでした。

<スタジアム・スパルターク>という<FCサハリン>(ФК САХАЛИН)のホームグランドは<大祖国戦争勝利70年並びにキリスト生誕記念主教座大聖堂>の直ぐ傍に在ります。試合開始の20分位前を目掛けて歩いて出掛けました。

↓入口脇に「КАССА(カッサ)」と呼ばれる窓口が設けられていて入場券を求めます。入場料は150ルーブルで、会場全体が自由席でした。因みに、映画の入場料よりも安価でした。
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↑求めた入場券はなかなかに立派な感じでした。かなり以前にモスクワでスポーツ観戦や観劇をした際には、入場券と言えば、何やら粗末な感じであった記憶が在るのですが、半券が「お土産」になりそうな程です。券面の左端の上寄りに、確り“州政府”とか“州スポーツ青少年事業担当省”という文字まで在ります。

↓試合開始前に、人が居なかった辺りに足を運んで客席の様子を撮ってみました。
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↑冬季はスキー場になる小高い辺りに上がると、このスタジアムが見えるのですが、白・青・赤の「ロシア国旗カラー」の座席を設えている様子が判ります。

↓<FCサハリン>(ФК САХАЛИН)が迎えたのは、コムソモリスク・ナ・アムーレの<スメーナ>(СМЕНА)というチームです。選手達が登場し、国歌演奏が在った後は場内に両チームの出場選手のアナウンスが流れる中で試合開始です。
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↑キックオフの前に、両チームの選手達が、互いの健闘を期して握手を交わします。青のユニフォームが<FCサハリン>(ФК САХАЛИН)で、グレーが<スメーナ>(СМЕНА)です。

<FCサハリン>(ФК САХАЛИН)は2004年頃から本格的な活動をしていますが、以前は資源開発で有名な企業等が主要スポンサーでした。近年は各プロスポーツの「サハリンのチーム」を統合的に運営し、「青少年からプロ選手まで」の“総合的地域スポーツクラブ”の運営を目指す<ПСК САХАЛИН>(ペーエスカー・サハリン)の傘下に入っています。

<ПСК САХАЛИН>(ペーエスカー・サハリン)の“メインスポンサー”的な位置には「サハリン州政府」が在るので、<FCサハリン>(ФК САХАЛИН)の選手達が着ているユニホームにはサハリン州の紋章が描かれ、「サハリン州」というロゴが入っています。これは<ПСК САХАЛИН>(ペーエスカー・サハリン)傘下の他競技のユニフォームにも見受けられます。また、州政府の広報等でも<ПСК САХАЛИН>(ペーエスカー・サハリン)傘下の各チームが試合を催す事等が伝えられているば場合も見受けられます。

↓午後7時キックオフの試合でしたが、後半が始まって間もなく、場内に照明が灯り始めました。
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↑照明が入ると、グランドの雰囲気は変わります。午後9時前に試合が終わる辺りで、街の灯りが一層目立つようになるというのが、この時季のユジノサハリンスクの感じで逢う。

試合そのものは、何となく<スメーナ>(СМЕНА)がボールを持っている時間が多めに見えて、<FCサハリン>(ФК САХАЛИН)は「圧されているかな?」という感じで展開していました。「サハリン!(太鼓3連打)サハリン!(太鼓3連打)」という声援、「(文字にし悪い独特な調子で)フペリョド(※「進め」の意味)!フペリョド!フペリョド!サハリン!」という声援が場内に湧き上がります。1対1の同点から後半に入って間もなく、<FCサハリン>(ФК САХАЛИН)は華麗な連続パスから得点を奪い、2対1としました。しかし終盤に立て続けに失点し、2対3と劣勢になってしまい、何となく「帰り始めている観衆が目立つ」状態になった時でした。熱心なファンが「フペリョード!!」とか「ダヴァイ!ダヴァイ!」と叫ぶ中で<FCサハリン>(ФК САХАЛИН)は突き進み、終了寸前の「アディショナルタイム」がアナウンスされるようなタイミングで得点し、結果は3対3の引き分けでした。

<FCサハリン>(ФК САХАЛИН)は「6勝5分2敗」というような、現在6チーム中で2位という戦績です。首位のチタは8勝で少し抜け出しています。シーズンの終盤と言えるような状況ですが、<FCサハリン>(ФК САХАЛИН)の活躍を見守りたいものです。

<FCサハリン>(ФК САХАЛИН)は「青少年からプロ選手まで」の“総合的地域スポーツクラブ”を目指していて、小学生位から高校生位までの多くの少年達がクラブに所属してサッカーをプレイしているようです。揃いの青いジャージやウィンドブレーカーを身に着けた少年達が大勢会場に居ました。

↓スタジアムの片隅で、ファンの皆さんが使うマフラーを販売していました。500ルーブルで求めてみました。
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↓裏側には「私の島の私のチーム」という意味のスローガンが在ります。サハリンでは“島”という表現は「自分達の地域の代名詞」というような感じで多用されています。
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このマフラーを身に着けて、正しく“にわかファン”という感じで気恥ずかしいですが、サハリンでこういうチームが活動しているというのは、日本国内では余り知られていないかもしれないと思い、御紹介を試みました。

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