ヨールカの点灯:サハリン州政府本庁舎前(2017.12.16)

12月は早くも「折り返し地点」に至った感です。「年末年始」が間近になったような気もします。

ロシアでは「ヨールカ」と呼ばれる「ロシアの流儀のクリスマスツリー」が飾られますが、「ロシア正教のクリスマス」は「教会の催事では古い暦を現在でも使用」という事情の故に「1月7日」なので、「ヨールカ」は寧ろ「信念を迎える飾り」という感が強めなようです。

ユジノサハリンスクにもその「ヨールカ」が登場しています。日本やヨーロッパや方々の国々で祝う「12月25日」のクリスマスより「若干遅い日付の祝い」ということなので、ロシアの「ヨールカ」は、他の国々より「やや遅め」に準備が整って、灯りが入る傾向が在るようです。

ユジノサハリンスクの街では、「一気に準備を整えて、一気に灯りが入る」という感でもなく、何か「順次、準備が整えられて行く」という感で「少し飾りが増えた?」、「あそこに新たに灯り?」というような具合になっていました。

こういう中、「際立って大きなヨールカ」はサハリン州政府本庁舎前に据えられています。建物との比較で、ヨールカの高さは20m前後は在ると見受けられます。州政府本庁舎前のモノは<知事のヨールカ>と呼ばれているようです。

この<知事のヨールカ>は、随分と時間を掛けて準備が進められていました。何度も「試験点灯」を繰り返すようなこともしていた様子を視ました。それが12月16日の土曜日に「いよいよ点灯!」ということで、催しの旨のテレビコマーシャルまで流れていました。

この種のモノの“点灯式”とでも言えば、何か立場の在る方や、著名人のゲストが壇上に登場して、スイッチのようなモノを押して「点灯!」となって、喝采が沸き起こるというような様子を連想します。そういう状況を想像して、サハリン州政府本庁舎前にコマーシャルにも在った「午後6時」の催事開始の少し後に足を運んでみました。が、様子は何となく想像したモノと大きく異なりました。

<知事のヨールカ>の点灯ですが、特設ステージでの劇によって点灯へ導かれるという趣向で、午後6時過ぎからその劇が始まり、点灯されたのは午後7時10分過ぎでした。サハリン州政府本庁舎の周辺、コムニスチーチェスキー通の車輛進入を停めて催しが行われ、老若男女、夥しい数の人々が集まっていました。

特設ステージでの劇は、ストーリーとしては「壮大なファンタジー」かもしれません。

サハリン州設立70年、ユジノサハリンスク市建都135年であった記念すべき2017年が過ぎようとしている中、新しい年を迎えようと色々な人達が集まって歌や踊りを繰り広げています。

そういう中、「食べ物が美味しいサハリンは居心地が好い」等としながら<記念の年を司る精霊>がやって来ます。好い一年を振り返り、更に好い一年を迎えようということになり、<マローズじいさん>と孫の<スネグーロチカ>(雪娘)が迎えられます。

「国中で最も早い方で新しい年を迎えるサハリンの人々よ!」と<マローズじいさん>が言えば、「佳き土地の善き人々よ!」と<スネグーロチカ>は言い、居合わせた<記念の年を司る精霊>と会えたことも含めて「大変に素晴らしい!」ということになります。

早速「新しい年の扉を開けなければならない」ということになるのですが、扉の鍵を預かっているという<記念の年を司る精霊>が「無い!何処かで無くした?忘れて来た…」と言い出します。

<マローズじいさん>は、<季節の女神達>を訪ねて鍵の在処を探ろうと言い出し、季節を巡る旅が始まります。秋、夏、春と順に巡り、<秋の女神>、<夏の女神>、<春の女神>が次々に現れ、歌や踊りを交えてサハリンの人々の季節毎の暮らしの様子や、催事や産業上の成果等の話題が提起されます。

<春の女神>が、サハリンの人達は春になれば“スボートニク”と呼ばれる奉仕活動に集まって、街のゴミを集めて清掃を立派に行うということを紹介すると、<ゴミのモンスター>が現れます。

<ゴミのモンスター>は、「大事なモノはゴミの山に埋まっているかもしれないぞ…」等と言い出します。そこに<冬の女神>がやって来て、四季の女神達が揃い、<マローズじいさん>達と一緒に「皆の願いで新しい年の鍵を引き寄せよう!」ということになり、「奇蹟だ!!」とその鍵が現れます。

こういう壮大なファンタジーが展開し、いよいよ「カウントダウン」になります。

↓「3!2!1!」と盛り上がります。
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↓「来る新しい年を祝して!」と灯りが入り始めます。
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後ろの方に特設ステージの様子が視えるモニターまで設置で、壮大な―「制作費がどの位?!」と野暮なことを考えてしまう程度です。―ファンタジー劇が展開し、そしてヨールカに点灯です。

正直なところ、0℃程度と見受けられ、少しずつ気温が下がっていた中、多少「寒さがキツい…」と思い始めた頃、漸く点灯で、少し安心した次第でした。小さな子ども達も大勢いましたが、真剣に劇に見入っている子ども達が多く、少々驚きました。

↓やがてヨールカの灯りは色を変え始めます。
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こういう時点になると、流石に「無事に点灯で安心」と素早く引揚げることにしました。

↓「より好い一年を迎えられるように」という願いが籠ったヨールカは、暫くの間、静かに輝き続けることになります。
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