サッカーW杯の試合中継等:ユジノサハリンスクでのテレビ放送に関すること

ロシア国内でサッカーW杯が開催中です。

大会は、出場32ヶ国のチームを4チームずつ、8つのグループに分けて催した予選リーグが終わり、勝ち残った16チームによる決勝トーナメントが始まり、益々盛り上がっている感です。

開催国枠で出場し、事前の“低評価”を跳ね返して決勝トーナメントにコマを進めたロシアチームの母国ですから、ユジノサハリンスクでもロシアチームの各試合を含めたW杯サッカーの試合はテレビ中継が盛んに流れています。

こうした大きなスポーツイベントに関して、「国内開催」と言えば、人気が高い試合は「テレビを視易いような時間帯」と考えますが、ロシアでは、殊にユジノサハリンスクのような場所ではそういうことにはなりません。

ロシアは東西に大きく拡がる巨大な国土の国で、国内に大きな時差が在ります。モスクワ等の欧州部とサハリンとの時差は8時間です。

決勝トーナメントにコマを進めたロシアチームがスペインチームと対戦した試合は「7月1日 17時キックオフ」でしたが、ユジノサハリンスクでは「7月2日 午前1時キックオフ」です。“極東”の中でも時差が在って、ハバロフスク地方や沿海地方では「午前0時」で、カムチャッカ地方では「午前2時」です。

ロシア国内では、こういうのには「或る程度慣れている」ように見受けられます。ユジノサハリンスクでスポーツ観戦好きな皆さんは「あの試合は〇時だったか?ということは…当地は〇時だから、その頃に…」という具合に備えてテレビ中継を楽しむ訳です。他方、何かこういうのは「日本国内で欧州諸国や米国でのスポーツイベントをテレビ中継で視る」時の感覚を思い出さざるを得ません。

「7月1日 17時」、サハリン時間では「7月2日 午前1時」の試合ですが、“サッカー大国”に数えられるスペインのチームに対し、ロシアのチームが地味な印象も免れ得ず、「ロシアのチームにとっての大会は次の試合までか…」という観方が支配的であったと見受けられます。しかし、実際の試合では「1対1」で得点が動かず、「ずうっとボールを持っている?」というように視えたスペインの攻撃をロシアが凌ぎ続け、延長でも決着が着かず、PKになってロシアが勝ちました。

テレビの実況中継の後半の方から試合終了までを視ましたが、淡々と言葉少ない感で実況中継をしていたアナウンサーが、「勝った!勝った!スペインに勝った!史上初!史上初のベスト8!」と、スペインの5人目のキッカーが蹴った球をロシアのゴールキーパーが弾いて試合が決した瞬間は、「このアナウンサーは多分涙ぐんでいる?」と音声が震えるような、声が裏返るような感じで絶叫していました。

この試合が終わったような頃、ユジノサハリンスクは午前4時頃でした。外では、何処かに集まって試合をテレビ観戦していたらしい人達が戸外に出て来た様子が伺え、暗い街に「ロシア万歳!」というような叫び声や、スタジアムで応援に使うラッパを鳴らすような音が些か聞こえていました。こういう「熱さ」には少し驚かされますが、広大な国の隅々で応援する人達の想いが反映され、劇的な展開が在ったのかもしれません。

このW杯サッカーのような人気が高いモノは、「日本国内で欧州諸国や米国でのスポーツイベントをテレビ中継で視る」時の感覚に似ているかもしれない状況で、ユジノサハリンスクでは楽しまれています。が、こういう「少し特別なモノ」に限らず、普段から「(欧州部で使われている)モスクワ時間の時刻表示がされたままのコンテンツ」がユジノサハリンスクで観られるテレビ放送でそのまま流れている場合が在ります。

「(欧州部で使われている)モスクワ時間の時刻表示がされたままのコンテンツ」がテレビ画面で流れていて、日中に何となく眼に留める場合には然程気になりません。が、朝早くには戸惑うことが時々在ります。例えば「午前6時半」に起き出してテレビを視た時に、画面に「午後10時半」と出るのです。「前夜に眠ったのは?何時だった?あれ?」と訳が判らなくなります。ことに「午前6時半」が未だ暗い場合には、頭の中の混迷は膨らんでしまいます。納得するのに20分かそこらを要したことも在りました。

こういうのに対し、「もう少し細かい」感じの判り悪さも在ります。ロシア全土でテレビコンテンツを放映している局の一部に、全土を幾つかのゾーンに分け、ゾーン毎に「1日の予定コンテンツ」をゾーン毎の時間帯に合わせて流し、“生放送”のニュースのようなモノに限って「(欧州部で使われている)モスクワ時間の時刻表示」が入ったままで流すという方式を採っている例が在ります。

この“ゾーン”の方式の場合、不意に“生放送”に切り替わると「あれ?」と思いますが、何分も経ずに「“生”だから、モスクワ時間の表示が入り込んだ…」と気付きます。

より紛らわしいのは、“ゾーン”が正しくサハリンの時間帯に合わず、「極東」ということでハバロフスク地方や沿海地方の時間帯で放映されていることが在るという例です。例えば「好評な〇〇。本日18時30分放映」と画面で告知され、それを視てみようとユジノサハリンスクで18時30分にテレビを点けても視られないことがあります。放映スケジュールが、「マイナス1時間」なハバロフスク地方や沿海地方の時間帯で動いているので、19時半に至って漸く当該コンテンツが放映されるのです。

こういう紛らわしいのは色々と在りますが、サハリンの地元放送局で自社制作のコンテンツを中心に放送している時間帯では、時刻表示が出る場合には「サハリン時間」で普通に表示され、特段に問題は在りません。

とりあえず国内で1つの時間帯を採用し、テレビ放映等はその1つの時間帯で行われている日本国内と、国内に幾つもの時間帯が存在するロシアとでは勝手はやや違います。が、何れにしても国際的なスポーツイベントで自国チームに声援を贈り、素晴らしい試合に拍手を贈るということに大きな違いは在りません。

「釣銭」の中に「新しい紙幣」(2018.06.08)

ロシアでは昨年10月から新紙幣が流通しています。

ユジノサハリンスクでは12月辺りから出回って、視掛ける機会が生じるようになりました。

↓新しいモノなので、とりあえず写真に収めて、このブログでも御紹介した経過が在ります。
>>ロシアの新紙幣―200ルーブルと2000ルーブル(2017.12.22)

日本での新紙幣発行の様子を思い出すと、例えば「千円紙幣」であれば「伊藤博文の肖像画入り→夏目漱石の肖像画入り→野口英世の肖像画入り」と変遷している訳ですが、何れも「従前のモノを替える」ということになっていて、「少し前まで千円の札は?」という具合に、何時の間にか「新しい方の紙幣」ばかりを視掛けるようになっていました。

こういう例に対して、「二千円紙幣」のように「全く新しく登場」という例も在りましたが、こういう場合は「時々視掛けるようになった」という按配で、従前からの別な額面の紙幣が従前と同様に並行して使用され続けます。

ロシアでの「200ルーブル紙幣」や「2000ルーブル紙幣」は、日本の「二千円紙幣」のように「全く新しく登場」という感の存在です。従前からの紙幣はそのまま普通に使用され続けています。そういう訳で、存外に手にする機会が少ない感です。

↓先日、支払に「5000ルーブル紙幣」を使ったのですが、釣銭に「2000ルーブル紙幣」が入りました。「多分初めて…」と少々驚き、偶々「200ルーブル紙幣」まで在ったので、思わず財布の中身を引っ張り出して写真に収めてしまいました。
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↑「2000ルーブル紙幣」と「200ルーブル紙幣」の背後に在るのは、従前から在る「1000ルーブル紙幣」、「500ルーブル紙幣」、「100ルーブル紙幣」と硬貨です。

ロシアの紙幣には国内の様々な地域をテーマにした画が入っています。青い「2000ルーブル紙幣」は極東をテーマにしていて、ウラジオストクで見受けられる巨大な橋梁の画が入っています。

聞けば、ウラジオストクの名所となっている「橋梁が視える高台」に行くと、他地域から訪れた人等が「2000ルーブル紙幣」を取り出して、「橋梁の画が視えるように紙幣を持つ自身の背後に橋梁」という記念写真を撮っているような様子が見受けられるようです。

支払に「5000ルーブル紙幣」を使って、釣銭に「2000ルーブル紙幣」が入るという状況が「多分、初めて?」発生したのでしたが、ユジノサハリンスクの店で「5000ルーブル紙幣」を使おうとすると「もう少し細かいのが…」と言われてしまう場面が存外に多いと見受けられます。そういうことなので、「5000ルーブル紙幣」は「何となく財布に残ってしまい、“この店は大丈夫?”と遠慮しながら支払に使う」という感じになってしまいます。

日本国内でも「一万円紙幣」に関して、支払に用いようとすれば一部に「もう少し細かいのが…」という場合は在るかもしれません。が、ユジノサハリンスクでの「5000ルーブル紙幣」は、その発生頻度がより高いような気がします。

「2000ルーブル紙幣」を眼にする機会や手にする機会はやや少ない感ですが、「200ルーブル紙幣」の方は、雪が少なくなった4月以降に手にする機会が少し増えて来たように思えます。「1000ルーブル紙幣」や「500ルーブル紙幣」を支払いに用いた時の釣銭に、存外に高い確立で「やや見慣れない濃い緑の紙幣」が交ざります。

「200ルーブル紙幣」と言えば、現在となっては“蒐集用”(コレクターズアイテム)になってしまっていますが、通貨のデノミネーションが行われるずっと以前、<ロシア連邦>という国名を名乗って日が浅かった1990年代前半にも「200ルーブル紙幣」というモノが在りました。あの時代は「とんでもないインフレ」で、それを1枚持っていても、然程の使い道は在りませんでした。現在の「200ルーブル紙幣」であれば、店にもよりますが、カフェでコーヒーが頂けますし、買い求めることが出来る食べ物や飲物も色々と在ります。

日本では、モノの値段が余り変わらない状態が永く続いているような感で在るのに対し、ロシアでは「少しずつモノが値上がり」という状態が見受けられます。が、過去の「烈し過ぎる」ような状態を思えば「普通?」という感じで、手近な場所では余り「モノの値上がり?」を強く意識しない感でもあります。

広告入りの路線バス乗車券(2018.05.09)

ユジノサハリンスクで“市内線”の各運行系統の路線バスに乗る時、殆どの場合には乗車時に乗務員―運転士さんまたは車掌さん―に20ルーブルの一律運賃を支払い、乗車券を受け取ります。特段に県が渡されない場合も見受けられます。

↓ある日、何気なく市内線の路線バスを利用した際、20ルーブルを支払うとこんなモノが渡されました。
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↑「何だ?これは?」と開いていた座席に座って、何となく眺めてしまい、一寸面白いので写真に収めてしまいました。

左端に「普通の乗車券」が刷り込まれ、残った場所は広告になっています。概ね、日本国内で一般的な名刺より少し小さい位の大きさです。

運賃と引き換えにこれを渡してくれた運転士さんの様子を視ていると、この「広告入り」の券が刷られた用紙が、よく電話機の脇に置かれているメモ用紙か何かのような束になっていて、1枚ずつ千切って手渡し出来るようになっていました。

↓券が刷られている面の裏側にも確り広告が刷り込まれています。
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↑内容を視ると、古くからの電話会社の流れを汲む通信会社が提供している広告で、インターネット接続に関連するキャンペーンのようです。

日本国内で「乗車券そのものが広告入り」という事例は、余り思い当たりません。一寸、独特な工夫なように思いました。

↓因みに、より一般的な乗車券は下記で御紹介しました。
>>ユジノサハリンスク市内の路線バス乗車券(2018.05.01)

ユジノサハリンスク市内の路線バス乗車券(2018.05.01)

ユジノサハリンスク市内では、市内を縦横に行き交う路線バスでの移動がなかなかに便利です。

“市内線”に指定されているエリアでは、現在の料金は「一律20ルーブル」です。停留所にして2つや3つというような3分間の乗車でも、都心部から空港へ向かう場合のように20分間程度の乗車でも、料金は20ルーブルで変わりません。

バスに関しては、「○○行」と言うよりも「運行系統○番」という言い方、或いは「○番のバス」という言い方がポピュラーです。「○○へ行くには何番のバス?」という話しになって、「それならX番の○○停留所が傍で、Y番も近くを通る」ということになる訳です。

バスは運転士1人、または運転士と車掌の2人が乗務していますが、前者の方が多いと思われます。大概は、運転士か車掌に「乗車時」に20ルーブルを渡します。運転士1人で乗務しているバスで、「運賃は下車時に御願いしています」という場合も在るのですが、これは少数派です。

↓運賃は現金で支払って、それでお終いという場合も多いのですが、下記のような乗車券を渡される場合も多く在ります。
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多くの場合、左下のような「20ルーブル」という額面のモノが1枚渡されます。先日、右のような「妙に長い?」モノを車掌に渡されたことが在りました。「5ルーブル」というモノが4枚連なっています。「5×4=20」という訳です。旧い券を「勿体ないから使おう」ということかもしれません。

「5ルーブル」というモノが4枚連なっているという例は希で、一寸面白いので写真に収めました。(こういうモノは「本気で保管しよう!」ということでもしないと、直ぐに紛失してしまいますから、写真に撮っておくのが好いと思います。)

何とも名状し悪い、独特な質の紙に「ユジノサハリンスク市交通 バス券 Xルーブル シリーズXX-XXX」と細かい文字が、更に細かい文字で印刷会社の連絡先か何からしいモノまでが刷られていて、連番のスタンプが押され、ミシン目が付いていて乗務員が千切って乗客に渡し易いようになっています。

「バス代の領収書の代わりに…」という意図でも無ければ、本当に何となく何処かにやってしまいそうな乗車券ですが、バス乗車時に渡された場合、とりあえず下車するまでは持っていた方が好いと思われます。というのも、筆者は1年余りで1回しか視たことがありませんが、稀に不正乗車防止のための検札係が運行中の途中停留所から乗車して来て「乗車券を拝見致します!」とチェックをする場合が在るのです。

日に何回もバスに乗れば、この種の乗車券が存外に溜まってしまう場合も在るのですが、意外に面白い記念品ということになるかもしれません。

「写真入り」な飲食店のメニュー(2018.03.31)

休日の土曜日に、ピザやパスタ等の食事をメインとしている他方で、飲物やデザートを愉しむ「カフェ的」な利用も可能な、時々寄る店に立寄りました。

↓テーブルに陣取ると、こういうメニュー表が置かれています。
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↑末尾に「スタッフ一同」と在って、来店客を歓迎する旨の挨拶が綴られています。

↓中を開くと、こういう具合になっています。
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↑殆ど全ての料理や飲物に関して図版が入り、呼称と価格が入っています。

↓殆どのモノが「一品=一価格」という表示ですが、大きさの大小が選べるピザについては“小”、“大”の各々の価格が併記されています。
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↑黒い文字の「1/220гр」というのは、「1つが220グラム程度」というような意味で、ロシアの飲食店ではよく視る表示です。赤い数字が価格です。

この店は「少し本格的でありながらもカジュアル」というような、若者、お年寄り、小さな子ども達も居る家族連れと、「誰でも利用する“ファミリーレストラン”風な店」です。メニューを視た来店客は、指定場所に行ってオーダーし、出来上がったモノを受取って席へ運んで頂くという仕組みです。帰る際に出入口辺りのレジで精算します。

以前は「殆ど全てに写真」というスタイルではないメニューでした。が、料理人を招聘して陣容を強化するなどし、提供メニューが増えたことや、耳慣れない名前のモノや、独自に工夫して愛称を着けたモノが在ることから「誰でもモノが判り易いように」と、少し時間を掛けて写真を準備したようです。実際、店のマネージャーと見受けられる方がカメラを手にした方と一緒に料理の写真を撮っていた様子を視掛けたことも在りました。そうやってこんなメニュー表が登場しました。

この「殆ど全てに写真」というスタイルのメニューが定着し、「誰でもモノが判り易いように」としたことの“効果”は在ったように見受けられます。

幼稚園に通っていそうとか、小学校低学年位までと見受けられるような子ども達を含む家族連れ等を多く視掛けますが、子ども達がメニューの写真を示して「僕はこれが好い!」とやっている姿が頻繁に視られるようになりました。

「多分ロシア語以外」と聞こえる言葉で互いに話している、外国人と見受けられる人達を含むグループも視掛けますが、そういう人達も画を視て「これで行こう…」と特段に不自由なくオーダーをしています。お店のスタッフも、写真を示されて「それですね。判りました」という感じでスムースに対応しているように視えました。

こういう具合に、ユジノサハリンスクの飲食店でも「サービスを行う工夫」が見受けられるようになっています。こういうような分野のことで、色々と“笑い話”が在ったのは、「昔話」とか「漫談」の世界のことになっている感です。

День Святого Валентина(聖バレンタインデー)のパーティーを告知するポスター(2018.02.02)

↓近所のビルに入居するレストランの入口への通路で、こういうポスターを視掛けました。
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↑<St.V's>という文字に「14 ФЕВРАЛЯ」(2月14日)と在ります。そして「PARTY」(パーティー)ですから、これは「2月14日の聖バレンタインデーにパーティー」という告知です。

花でハート形を作って、ハート形の花びらのようなモノが散っていて、キューピッドが弓矢を持って飛んでいるようなポスターの絵柄は、日本国内でも在りそうな「“バレンタインデーのイメージ”そのもの」のように思いました。そのまま拝借して、日本国内でも「バレンタインデー」の催事の告知に利用出来そうな位に思いました。

「バレンタインデー」は古代ローマの故事に起源が在るという説が有力です。キリスト教の司祭であったヴァレンティヌス(バレンタイン)は、結婚を禁じられて嘆き悲しむ兵士達を憐み、密かに婚姻の儀式を行っていました。そうしたヴァレンティヌス(バレンタイン)の行いは帝国に禁じられてしまうのですが、それでも密かに婚姻の儀式を続けました。そして、とうとうヴァレンティヌス(バレンタイン)は粛清されてしまうのですが、それが「神々の女王にして家庭と結婚の神」とされた「女神ユーノーの日」であった2月14日だったというのです。爾来、2月14日は「カップルの愛の誓いの日」とされ、「バレンタインデー」と呼ばれるようになったのだといいます。

そういうことではありますが、上述したような「云われ」を知ったのは、筆者自身は「相当に年齢を重ねてから何かで読んだ」ということでした。日本国内の様子から、何となく「菓子業界の販売キャンペーンとして定着した2月14日」という程度に思っていました。が、それは大間違いで、真摯に愛を確かめようとする人達を擁護しようとし、粛清されてしまった司祭を記念するという、深い意味が在った訳です。

「云われ」は在る訳ですが、各国に在ってこの「バレンタインデー」は、「愛する人同士で贈り物を贈り合ったり、一緒に楽しく過ごす日」ということになっているようです。

ロシアに在って、この「バレンタインデー」は「少し新しい風物」であるようです。一定程度の認知を得たのは、恐らくこの5年や10年のことのようです。

ロシアでの「バレンタインデー」は、何となく「男性が女性にプレゼント」という雰囲気が強いそうです。少なくとも「女性が男性に贈り物」ということではないようです。日本では商業施設に、女性が沢山集まっている“特設チョコレート売場”が登場しますが、サハリンでそういうモノは視掛けません。

また、ロシアの人達は何かと“記念日”ということで食事を愉しむというようなことも好きなようですから、「バレンタインデー」にお気に入りのレストランに連立って出掛けるということもポピュラーなようです。

偶々視掛けたポスターは、「2月14日の聖バレンタインデーにパーティー」という触れ込みで、レストランに楽器を演奏するミュージシャン達が登場するという内容です。「バレンタインデー」にお気に入りのレストランに連立って出掛けるなら、「是非、当店へ!」という訳です。

何かの記念日としての「○○デー」というものは、例えば外食業のような場所から、一定程度浸透して行くというのは、或いは日本でもロシアでも余り差が無いのかもしれません。

今般、偶々「バレンタインデー」のポスターを視掛けましたが、秋深まった10月末には、方々のレストラン等で「“ハロウィーン”の飾り」を多々視掛けました。“ハロウィーン”もロシアでは、やや目新しいモノのようです。

“ハロウィーン”と言えば、日本でも「何時の間に、色々と催事が行われるようになったのか?」という感です。筆者は、確か中学か高校の英語の教科書に、何やら“ハロウィーン”に関する文章が出ていたのを読んで、「英語圏の風習なのか?アメリカの流儀?」程度に思った記憶が在ります。そういうモノであった筈が、近年では随分と賑やかなようです。

話しが飛んだので戻します。

「バレンタインデー」そのものは、「何らかの販促キャンペーン」で社会的に認知、浸透しているものなのかもしれません。が、その「云われ」に鑑みて、年に一度位は「大切な人達との掛け替えのない絆の尊さを想う」ということをしても善いような気がしないでもありません。

その「バレンタインデー」は丁度1週間後です。

祝日…

↓2018年のロシアのカレンダーですが、1月は「1日から8日まで」が休日を示す色になっています。
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こういうモノを視て、「ロシアの祝日」が気になりました。

ロシアの祝日(2018年)
1月1~5日 新年休暇
1月7日 ロシア正教クリスマス
1月8日 新年休暇
2月23日 祖国防衛軍の日
3月8日 国際婦人デー
4月30日 特別休日(4月28日は代替出勤日)
5月1日 陽春と勤労の日(メーデー)
5月9日 第二次大戦戦勝記念日
6月11日 特別休日(6月9日は代替出勤日)
6月12日 ロシアの日
11月4日(5日に振替) 国民統一の日

以上の11項目が祝日という型になっています。祝日が火曜日の場合に月曜日を、木曜日の場合に金曜日を休暇日にしてしまうなど、政令で調整をするので毎年少しずつ変わるようです。

1月に関しては、1日から5日は休暇となっていて、6日は土曜日なので休業日、7日がクリスマスで、クリスマスが日曜日だったので8日の月曜日を振替にした、ということのようです。

これに対して、「日本の祝日」はどういう様子なのかと気になります。

日本の祝日
1月1日 元日
1月の第2月曜日 成人の日
政令で定める日(2月11日) 建国記念日
3月19~22日で国立天文台「暦象年表」に基づき閣議決定 春分の日
4月29日 昭和の日
5月3日 憲法記念日
5月4日 みどりの日
5月5日 こどもの日
7月の第3月曜日 海の日
8月11日 山の日
9月の第3月曜日 敬老の日
9月22~24日で国立天文台「暦象年表」に基づき閣議決定 秋分の日
10月の第2月曜日 体育の日
11月3日 文化の日
11月23日 勤労感謝の日
12月23日 天皇誕生日

以上の16項目が祝日という型になっています。これはロシアだけではなく、他の諸外国と比べてもやや多いようです。

祝日は多い日本ですが、「暦どおりに祝日は休む」というだけのことなら、ロシアよりも多く休んでいるように見えなくもないですが、「休日の総数」ではロシアの方が多いと見受けられます。

ロシアでは、或る程度計画して、年に何回か1週間、2週間、場合によって3週間程度の休暇を取得する事例が珍しくありません。対して日本では、「年に何回か1週間、2週間の休暇を取得」ということをしていない事例が多いように見受けられます。

休暇を取得する場合というのは、「足したい私用が在って必要だから」という事例の他、好きなことに打ち込んで「各々の人生の喜び」のために時間を設けるということのように思います。休日に関して、「人が動く経済効果」というような話しが日本国内ではよく聞こえるような気がします。個人的には、そういう話しは「少々違う?」という気もしますが。

ロシアでの年末年始ですが、纏まった日数が「休日」ですから、この期間に何処かへ出掛けるという話しも多く耳にします。交通関係が多少混み合い、やや大変な場合も在るようです。

そういうのに対し、「1月10日を過ぎると航空券が少し安い」と、敢えて10日以降に1週間程度の時間を取って何処かを訪ねようという方も在るようです。

年末に、1月のカレンダーを一瞥した時、「1日から8日が休み??」と随分長いような気もしましたが、何時の間にか6日になっていました。

“Год Собаки”(ゴード・サバーキ)=“戌年”が、或いは干支が意識されているロシア?

↓パベーダ通で眼に留めた看板です。(2017.12.30撮影)
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↑これはケーキや菓子類の会社が設けている販売店の前の看板です。「新年をお祝い申し上げます」という文字に菓子類の画が在り、「新年の贈り物の御注文を承ります」というようなことが左下に書かれています。

ロシアでは、新年を迎える場面で贈り物を贈り合うという慣例が在って、お菓子を綺麗な袋や箱や、ぬいぐるみか何かのような凝った袋に入れて贈るのが定番となっているようです。菓子店にとっては「書き入れ時」な訳で、看板を出して来店客が増えて売り上げが伸びることを期待している訳です。

菓子店がクリスマスや新年に向けて、例えば「クリスマスケーキの御予約承ります」というような看板を出すというのは、日本国内でも見受けられるような話しで、特段に珍しくもありません。それでもこのパベーダ通の看板に眼を留めたのは、右から2番目の画です。多分シベリアンハスキーだと思われる、犬のぬいぐるみが描かれているのです。

何故、ここで「犬のぬいぐるみ」の画が登場するのでしょうか?

↓こちらはサハリン州政府本庁舎の脇です。奥に巨大なヨールカが視えますが、手前は州政府の広報で用いられている看板です。(2018.01.03撮影)
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↑看板には「来る新年とクリスマスのお祝いを申し上げます」という、多用される挨拶言葉と「2018」をデザインしたロゴが描かれています。至って“普通”です。

そういう“普通”なものでも、目に留めて写真を撮ったのは「2018」の「0」に相当する部分の故です。年末年始の飾り付けがなされたような中で、愉しそうに駆けている犬が描かれているのです。

菓子店の広告から州政府の広報まで、広い範囲に「犬」が登場しています。これはロシアでは“Год Собаки”(ゴード・サバーキ)、「犬の年」と言って、日本で言う“戌年”のような干支が意識されているからに他なりません。

写真のように、「犬」が看板等に登場していた例も多々視掛けましたが、「ニューイヤーカード」にも登場していた例が在りましたし、ぬいぐるみやフィギュアや置物が多々売られていて、マグカップのような手近な日用品に犬のイラストが入ったようなモノも視掛けました。

相当に古い時代の中国で起こったという十二支が、各々の型で根付いている地域は色々と在るのかもしれませんが、ロシアもそうした地域の一つだったのです。

↓因みに、ロシア語では十二支は各々下記のように呼ぶそうです。
子:Мышь(ムィシ)
丑:Корова(カローヴァ)
寅:Тигр(ティーグル)
卯:Заяц(ザヤツ)
辰:Дракон(ドラコーン)
巳:Змея(ズメーヤ)
午:Конь(コーニ)
未:Овца(オフツァー)
申:Обезьяна(オビェジャーナ)
酉:Петух(ピェトゥーフ)
戌:Собака(サバーカ)
亥:Свинья(スヴィーニャ)
↑国や地域によって、12の動物の一部が違う場合も在るらしいですが、ロシアでは日本と同じモノが使われています。

「犬」と言えば、稚内には「南極のタロとジロ」の物語が伝わっていて、それを象ったような土産物も幾分見受けられます。

↓こんなモノが在ります。
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↑こういうモノを贈ると、多くの方は「うゎー!可愛い!!」とタロとジロの兄弟を撫でて喜んでくれます。他方、稚内で南極観測に用いる犬橇の演習が行われた経過から、取り残されて生き残ったという「南極のタロとジロ」の物語に、或いは彼らは<樺太犬>と呼び習わされた種類の犬であるということに話題が及ぶと「小一時間は会話のタネ」が尽きません。

ロシアは愛犬家が多いような気がします。例えば、あの大統領も日本の秋田県知事が贈ったという秋田犬を凄く可愛がってくれているというのは一寸知られたお話しです。そういう話しを耳にする他方、「最もポピュラーなペットは猫」という話しも聞きますが。

いずれにしても、日本とロシアの隣国同士で、同じように“戌年”を意識して2018年を迎えたというのは、少し面白いお話しです。

ロシアの新紙幣―200ルーブルと2000ルーブル(2017.12.22)

何処の国であっても「通貨の発行」とその管理は、“中央政府”というものの大切な役目です。ロシアの場合、連邦政府がそういう役目をになっていて、紙幣の発券はロシア銀行が行っている訳です。

「現在では出回っている量が激減している」と見受けられる紙幣も在って、全ての種類の紙幣が常用されているということでもないと聞いています。ロシアでは50ルーブル、100ルーブル、500ルーブル、1000ルーブルという紙幣をよく見掛け、頻繁に使います。散見する5000ルーブルは支払いに使おうとすると「釣銭が…」と眉を顰められてしまう場合もないでは在りません。

こうしたロシアの紙幣に関して「新しいモノが発行される」という話しは随分以前から聞いていて、それが「2017年10月12日に出た」と何かのニュースで聞いていました。

日本では、現行の紙幣が新たに登場した時、「発行して流通が始まりました」という話題が伝わって「何日間か」という期間で、金融機関のATMから出て来た、買物等の釣銭に交じっていたということで「新たな紙幣」を眼にし、手にしたものです。殊に日本の紙幣では御馴染の「肖像画」が旧紙幣とハッキリ変わった千円紙幣や五千円紙幣については、かなり目立つので「おっ?新しい…」と注目し、「こういうことになったのか…」と眺めてしまったものでした。

「2017年10月12日に出た」と聞き、「そのうち出回る?」と思っていましたが、サハリンにはなかなか現れません。また、周辺で「新しい紙幣が!」と話題にしているのを耳にすることも殆ど在りませんでした。

その10月に登場の新しい紙幣ですが、12月に入って「サハリンにも漸く出回り始めたらしい」という噂が出ていました。「2ヶ月も経って漸く」です。

稚内市サハリン事務所のスタッフが不意に筆者に言いました。「新しい紙幣を手にしたことがありますか?」とです。ニュースで視ただけである旨を話すと、「実は、この間初めて銀行から受け取ったお金の中に新紙幣が在ったのです」と現物を見せてくれました。

「一寸…写真を撮らせて欲しい」と御願いして、「漸く出くわした新紙幣」を記録に留めることが出来ました。

↓「“ユーロ”の紙幣に一寸似ていないか?」と噂になっているらしい新紙幣で、これは200ルーブルです。
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ロシアの現行紙幣では、ロシア国内の様々な地方をテーマにした画が採用されています。200ルーブル紙幣ではクリミア半島がテーマになっているということです。

↓そしてこれが2000ルーブルです。
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2000ルーブルは極東がテーマということです。よく見ると、サハリンの島の形も判る極東の地図が片方の面に入っています。

ロシアの現行紙幣に関して、「画が採用されている地域で、当該の紙幣が殊更に人気」というような話しは聞いたことが在りません。が、極東の地図が入っているというので、2000ルーブル紙幣は「極東で人気が高くなる?」と勝手に思ってしまいます。

筆者はこの2000ルーブル紙幣を視て、少し笑ってしまいました。ウラジオストク出身という少し知られたロックバンドの有名な曲に『ウラジオストク2000』というのが在ります。ウラジオストクに在るという橋梁が描かれ、「2000」という数字が在るので、「正しく『ウラジオストク2000』じゃないか…」と思ったのでした。

登場から2ヶ月程を経て、漸くサハリンに出始めた新紙幣です。当たり前に使うようになる、見慣れてしまうまでにどの位掛かるでしょうか?