久し振りにカフェバーでライヴを少し愉しんだ週末の夜(2018.08.17)

ユジノサハリンスクに在っては、「夕方から夜に営業の飲食店等が集まっている地区」というようなものは見受けられません。その他方で、「夕方から夜に営業の飲食店等」は市内の方々に見受けられます。そしてそうした店の中には、週末の夜にバンドが入って生演奏をしている例も意外に多い様子です。

稚内での催事の準備に勤しみ、同時に催事関係で稚内へ戻る予定も在る中で「一寸、気分転換…」と思っていると、他バンドの稚内公演という出来事を介してメンバーと知り合っている<Dream Box>のライヴが週末の夜に催されるということを知りました。

<Dream Box>のリーダーであるゲオルギー・ゾボフさんと女性ヴォーカリストのエレーナ・アクシェンツェワさんは、稚内で過去4回の公演を行っている<ヴレーミャ・ジャザ>に参加していた経過が在ります。

↓稚内市のホームページに過去の記録が在りました。

>>多数の御来場ありがとうございました。<ヴレーミャ・ジャザ>稚内公演終了。(2012年6月17日)
>><ヴレーミャ・ジャザ>のコンサートについて(2010年7月)
>><ヴレーミャ・ジャザ>のコンサートについて(2009年7月)
>><ヴレーミャ・ジャザ>のコンサートについて(2007年10月)


この<ヴレーミャ・ジャザ>は、「2007年の稚内初登場」の後、寧ろ<ジャズ・タイム>と英語名を使うようになったのですが、稚内では初登場した時のクオリティーが高い演奏のインパクトが非常に強かったので「あの<ヴレーミャ・ジャザ>が還って来る!!」とロシア語名を使い続けていたという経過が在ります。

現在も<ジャズ・タイム>は、機構の改編やメンバーの入れ替えも経ながらサハリンで積極的に活動を続けています。

↓このブログでも<ジャズ・タイム>が登場した催しを御紹介した経過が在ります。

>>『国際日露文化フェスティバル 2017』オープニングコンサート(2017.06.25)
>>ジャズの夕べ <チョコレートのようなジャズ>(Вечер Джаза "Джаз в Шоколаде")(2017.04.30)

話しを<Dream Box>に戻します。

振り返ると、昨年の5月下旬に彼らのライヴを愉しむ機会が在りました。以降、残念ながらなかなか機会を設けられずに居ました。

>>週末の夜にカフェバーでライヴ(2017.05.27)

昨年の機会では、リーダーであるゲオルギー・ゾボフさんが都合でサハリンを離れていた中での演奏でした。戻ってかなり経っている訳ですが、今回は不在の頃と選曲やアレンジがかなり変わっている感じでした。

↓会場は、バーカウンターの後ろ側の高くなっている箇所をステージにするという具合で様子は変わりません。
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↑週末の夜は、時季によって多少の差は在りますが、こういうお店がとにかく賑わいます。

以前の「ロック系統?」という選曲に比べると、「所謂ポップス系?」ということになるロシア内外発のヒット曲のカバーという割合が高い感じでした。マイケル・ジャクソンの有名な『ビリー・ジーン』のカバー等は秀逸でした。

↓カウンター辺りが何となく混雑し、少し高いステージの近隣に押し出されたような按配になりました。結果的に、演奏している皆さんの溌剌とした様子を間近で観ることになりました。
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↑左のゲオルギー・ゾボフさんはシンセサイザーを演奏しながら、リードボーカルもコーラスもこなしていました。真中のエレーナ・アクシェンツェワさんも表情豊かに、楽しそうなパフォーマンスで魅せてくれました。

ユジノサハリンスク等のサハリンの街では、ジャズやポップスやロック等を演奏する様々な人達が積極的に活動していて、色々な場所で様々な形で演奏が披露されており、それらを愉しむ人達も大勢居る訳です。
posted by 稚内市サハリン事務所 at 07:00Comment(0)カルチャー

『第9回 国際陶器野焼きフェスティバル』:ネべリスク(2018.07.27)

ネべリスクでは、今や「夏の風物詩」、「街では最大級の催事」となっている<野焼き>の時季が巡って来ました。

この<野焼き>は、正式には『国際陶器野焼きフェスティバル』と呼ぶそうですが、今年で9回目ということです。7月27日に催された開会式に御招きを頂いたので、ネべリスクを訪ねてみました。

この日のネべリスクはよく晴れて、気温も少し上がり、日中には海霧が発生していましたが、夕刻に至っても好天が継続していた日でした。「絶好の催事日和」です。

↓<野焼き>の準備で、会場の一画に薪を積み上げた場所が設えられています。
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この薪の設えが落ち着いた辺りの午後6時頃から、会場がオープンする感です。ハッキリ「オープン」としないのは、午後7時台に様子を視ても、特設ステージで色々な準備も行われ、その脇で若干の出店が営業を始め、ポツポツと来場が見受けられる感で、「やっている?」という雰囲気も漂っていたからなのですが。

↓会場の一隅で、「陶器づくり体験教室」が催されていました。
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↑小さな子どもから大人まで、多くの人達が順番に指導を受けながら作品を形にしていました。

↓午後9時半予定の開会式が近付くと、次第に人が多くなり「オープン」というムードも高まります。
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↑小さな街の「サマーフェスティバル」という趣です。家族連れで、或いは親しい人同士で誘い合ってという感で、ドンドン人が増えていました。

↓予定の午後9時半を少し過ぎてもなかなか開会式が始まらず、少し不思議に思ったのでしたが、この日は好天で何時もより明るい感じが少し長く続き、「ステージの照明効果」を慮って、少し開始を遅らせたのだということでした。
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↑結局午後9時45分頃に開会式が始まりました。スクリーンに画を映しながら、照明や音楽でショーアップし、賑々しく開会式が始まりました。この種の催しを視ると、何時も「ロシアは舞台芸術が得意な…」というようなことを思います。

開会式の中で、この催事に長く携わっているサハリンの作陶家であるナターリャ・キリューヒナ氏が、経過を交えたコメントをステージ上でされていました。

キリューヒナ氏は日本の作陶家である岡井仁子氏と交流が在って、岡井氏が行っていた<野焼き>への参加、或いは合同展の開催ということをしていたそうです。そうした中、「友好の火、創作の火、平和の火」ということで、サハリンの地で<野焼き>を催すことを思い立ち、岡井氏の協力を得て催行したというのが、この<野焼き>の事始めということでした。

2010年からネべリスク市の「ノーヴァヤ・ゼムリャ」と呼ばれる場所を会場に、<野焼き>は続けられており、「独特な文化的な催事」として高く評価され、ネべリスク地区の皆さんばかりではなく、サハリン各地やロシア極東各地からの参加も見受けられるようになって来ているとのことです。

因みに「ノーヴァヤ・ゼムリャ」とは「新しい土地」という意味です。ネべリスクでは2007年に直下型地震が発生し、多くの建物が損なわれて街の再建に努力した経過が在りますが、この「ノーヴァヤ・ゼムリャ」は「地震で隆起した新しい地面」なのです。海側に突き出た広場のようになっています。

↓華やかなステージで始まりましたが、いよいよ薪に点火します。
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↑点火する役が割当たった皆さんが松明を手に薪の周りに集まります。

↓火が点くと喝采が沸き起こりました。
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↑この薪の中に、用意された陶器作品が入っていて、27日の夜から29日の朝に掛けて焼き上げるのです。

↓「火」という漢字は、「形を抽象して出来た」というような話しを聞いたような記憶も在るのですが、こういう炎を視てそんな話しを不意に思い出しました。
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↓薪に点火してから程なく、盛大に花火です。
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この催事の期間中、ネべリスクでは方々の作陶家が指導を行う「陶器づくり体験教室」が盛んに行われ、特設ステージで賑やかな音楽や踊りが繰り広げられます。

↓<野焼き>の炎を眺めながら、遅くまで『ミュージックマラソン』と銘打って、ステージで様々な歌や演奏や踊りが披露されていました。
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日ロ両国の作陶家による交流が切っ掛けで起こった催事が、「街を代表する催事」に育って根付いています。来年は「10回目」ということで、早くも「“記念”でもっと盛り上げよう!」という話しになっているそうです。
posted by 稚内市サハリン事務所 at 11:07Comment(0)カルチャー

<樺太時代の記憶を留める書籍>展(2018.07.03)

↓稚内市サハリン事務所から、歩いて3分程度の場所に<州立総合科学図書館>が在ります。「ハバロフスク通」という住所にはなっているのですが、レーニン通に面している側に入口が在ります。
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↑単に<州立図書館>と呼ぶ場合の方が多い場所ですが、様々な文化行事の舞台にもなる場所です。

<州立図書館>を含むサハリンに在る幾つかの機関に、「樺太時代の豊原市内の図書館に在った」、「樺太時代の研究機関等に在った」とされる書籍、雑誌等の図書資料が伝えられている例が見受けられるそうです。

この程、<ロシアにおける日本年>の一環という位置付けで、それらの資料の一部を州立図書館入口ホールに展示し、樺太時代の経過を広く一般に紹介する<樺太時代の記憶を留める書籍>展を催す運びとなりました。

そのオープニングが<州立図書館>で催されました。40人程度が集まり、様々なメディアの取材も入っていました。

今回の展示では、<州立図書館>と<海洋地誌研究所>とで所蔵する資料を中心に展示を行っています。

<州立図書館>所蔵の資料は、「豊原市内の図書館等のモノ」が中心で、書籍、雑誌、学術論文等であるということです。

1948年頃、現在の図書館の直接的な前身ということになる図書館の機構が成立し、資料として収蔵された「豊原市内の図書館等のモノ」ということになる資料は永く然程顧みられることもなく、余り研究は進んでいなかったとのことです。1990年代以降、この種の所蔵資料が注目されるようになっているとのことでした。

↓1940年代までの雑誌です。
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↑「樺太時報」という題名や「一月號」(「號」は「号」の旧字)という横書きが「右から左に読む」という、この位の時代までに見受けられた方式で書かれています。そして、当時のモノクロ写真が綺麗に刷られています。

↓1926年に発行されたと推定されている百科事典です。
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↑「昭和の初めの百科事典」で、「どういう項目が収められている」のかも気になりますが、この本も分厚い表紙に書かれた横書きの題名が「右から左に読む」という方式です。

<海洋地誌研究所>は、樺太庁による研究機関の活動を引き継いで行くようなことを念頭に、1940年代後半に体裁を整えて行った研究所であるとのことです。その樺太庁の下に在った機関が所有していた「島での生活を伝える、永遠の命を持つ本」―説明にあたった担当の方が読んだ、研究所長のメッセージに在った言葉が好かったので拝借しました。―と呼ぶべく貴重な資料が研究所に所蔵されて、受け継がれているとのことです。

<海洋地誌研究所>の所蔵資料は多岐に亘るとのことですが、「研究機関の所有物」であった性質上、図鑑、事典というようなモノが目に付くようです。広く眼に触れる型で陳列されること自体が「多分初めて」というモノも交じっていると紹介されました。

↓そんな図鑑の図版ページが開かれた状態でケースに展示されていました。
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↑海獣の図版ですが、何処となく「日本画?」なタッチの画で面白いと思いました。

開会時の<州立図書館>の館長さんによる挨拶の中、「この図書館を擁するサハリンは“文化の交差点”とでも呼ぶべき経過も在る地域です。この展示会に関しては、殊に若い世代の皆さんに関心を寄せて頂けると嬉しいと思います」とされていました。印刷物として出回った、図書館の所蔵資料ですが、寧ろ「史料」と呼ぶべきと思われるモノが色々と在る訳です。一部、往年の紙幣や硬貨の展示も見受けられます。ざっと視た感じで40点程が紹介されていましたが、7月末まで展示を続けるとのことでした。

更にこれらの資料に関しては、今後の様々な研究に活かす途を探りたいとのことでした。貴重なモノを眼にする興味深い機会となりました。
posted by 稚内市サハリン事務所 at 14:08Comment(0)カルチャー

<Выпускник 2018>(ヴィプスクニク 2018)―社会へ巣立つ若者を壮行する日(2018.06.23)

早朝の好天が午前中の間に下り坂となり、曇りがちでやや薄暗く、時々小雨が交じる土曜日でした。

その土曜日の夕刻になると、何やら「外で音が鳴っている」というのが住まい室内に居ても判る状態が生じていました。建物の出入口前の戸外で様子を伺いました。

「外で音が鳴っている」という状態で、少し距離が在る場合、「漠然とした音」というように聞こえるものだと思いますが、「“音楽”であることが判る」という聞こえ方でした。こう言うと、音を発しているのが100m以内位のような話しに思えるかもしれませんが、音が発せられている場所は400m位離れていると見受けられる場所です。

↓こういう状況が見受けられました。
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↑ユジノサハリンスク市行政府本庁舎の前にステージが設えられ、庁舎と向き合ったレーニン広場辺りのレーニン通が車輛通行禁止となり、「屋外ライブ」という状況になっています。

実は前々日の木曜日の夕方には既に「何かの機材が積まれている?」という状況が庁舎前に見受けられ、前日の金曜日には「ステージが?」という状態になっていました。土曜日に“本番”となった訳です。

↓「レーニン通の路上からユジノサハリンスク市行政府本庁舎を視る」という状況になっています。この状況自体が、「この場所で交通規制をして催す催事」という状況以外では、あまり考えられない状況です。
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↑小雨が交じるような状態で、「人々が溢れる」という程でもない感ではありました。路面が雨で湿り、ステージの照明が反射している感じです。

400m程度は離れた遠くに居ても「“音楽”であることが判る」という聞こえ方だった音ですが、近くへ行けば「重低音のリズムの“音”が胸や腹に“ぶつかる”」ように感じる程度な、然程頻繁には経験するとも思えないような大音量で驚きました。

↓とりあえず現場に着いて直ぐ、「何の催し?!」と思って見付けておいた看板です。
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↑<Выпускник 2018>(ヴィプスクニク 2018)と在ります。

「Выпускник」(ヴィプスクニク)は「学校の卒業生」というような意味で、催しの名を示す看板は「2018年の卒業生に贈る」という程の意味合いなのでしょう。

この種の催しは毎年在るようです。若者が学校を卒業することを祝い、社会へ巣立つ彼らを壮行する日という次第です。

こういうような催事を視ると、「若い世代を温かい目線で」というような、「社会の雰囲気」が何となく伝わるような気もします。同時に、会場は「交通量が多めな道路」に交通規制を行うような場所で、警備に一群の警察官が登場し、柵を設けて通行や出入を見守るような「少し大袈裟?」にも視える様子で、「酷く力が入っている?」と驚かされます。

午後から夕刻の時間帯に続いていた、様々な音楽が演奏され、歌われていたライブですが、午後10時頃にフィナーレに花火が上がって終了しました。
posted by 稚内市サハリン事務所 at 07:00Comment(0)カルチャー

ТОКИКО КАТО=加藤登紀子さんがサハリンへ(2018.06.19)

↓見覚えが在る、日本の有名アーティストの写真が入った、大きなバナーが登場しているのを視掛けました。
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↑来る6月21日に催される加藤登紀子公演を伝えるものです。

様々な団体の協力の下、加藤登紀子公演がユジノサハリンスクで催される運びとなりました。

御本人を含む一行は、6月19日にサハリン入りし、公演等を行った後にウラジオストクへ移動し、6月24日にはウラジオストク公演―ウラジオストクでもポスターが掲出されていると聞きます。―も催して帰国するそうです。

↓ユジノサハリンスクの劇場である<チェーホフセンター>の、最大級の広告バナーのスペースに、大きなモノが設えられてかなり目立ちます。
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加藤登紀子さんと言えば、ロシアのヒットソング『百万本のバラ』の日本語カバーでよく知られていますが、公演チケットの売行きは好調であるとの噂です。
posted by 稚内市サハリン事務所 at 06:59Comment(0)カルチャー

<ТРЕНЕР>:ロシア映画『監督』(2018.05.01)

来る6月14日から7月15日、サッカーのワールドカップがロシアで開催されます。

そういうことも在って、テレビコマーシャルを視ても、企業がワールドカップのスポンサーであることに言及しているモノ、サッカー観戦をイメージしたようなモノを多く見掛けるようになっています。

そして、映画の世界でも「サッカー界を舞台に」という作品が登場していて、それなりに人気を博している様子で、休日を利用して観に行きました。

↓こちらがその作品の予告編です。

↑「ワールドカップイヤーに贈る」というようなコピーが最後の方に出ています。ロシアでは、サッカーは人気スポーツの筆頭格ですが、ワールドカップの年でロシアの代表チームも出場となれば、なかなかに盛り上がる訳です。

冒頭は迫力が在るサッカーの試合場面から始まります。

ロシア代表の試合が展開中です。チームの主将は相手チームから執拗なマークを受けていて、そのうちにPKの機会を得ます。この主将が映画の主人公です。

スタジアムの満員の大観衆の期待を受けてPKを蹴る主将でしたが、キーパーに止められてしまいました。

そして試合が続く中、主将はまた執拗なマークを受け、両者が転倒した時に揉めて半ば掴み合いのようになってしまいます。審判が割って入り、その審判に食って掛かった主将は、即刻レッドカードで退場になってしまいました。するとそこに熱くなったファンが乱入で、「何なんだ!!」と主将に詰め寄りますが、そのファンを殴り倒してしまいました。場内は何やら大混乱です。

そういう酷い状態になってしまった後、主将は所属チームを解雇されてしまい、何やら荒んだ状況になってしまいました。数々の実績を積み上げた栄光の選手生活が、不意に終わってしまうのです。

そこから2年程が経ちました。主人公が愛好者のチームでラグビーをやっていたところに、知人が仕事のオファーを持って来ました。南ロシアの無名な2部リーグのチームで監督のオファーが在るということだったのです。

南ロシアの街へ赴いた主人公は、オファーを受けた監督の仕事に就きます。チームはなかなか勝てず、地元の人達の関心もなかなか盛り上がらない中で、何か空回りするような感じです。

そういう状況を主人公はどうして行くのかというのが、物語の主な内容の一つです。やがて、トップリーグから各リーグのチームが参加する“カップ戦”に臨むことになって行きます。

或いは、何時か日本国内でも紹介される場合が在るかもしれませんから、これ以上のストーリー詳細には敢えて言及しません。

激昂してしまったことから、瞬時に多くを失って挫折した主人公が、偶々得た新しい機会で立ち直って、一段上を目指して行くというような、スポーツの世界を舞台にしたドラマというのがこの作品です。新しい場所で出逢った人達に支えられながら、新しい段階へ踏み出すというような筋書きは「何処かに在りそう?」とも思えたものの、なかなかに好いものでした。

「ワールドカップイヤーに贈る」というようなことですが、「サッカーの世界」を表現するような魅力的で迫力在る画の創り方が秀逸に視える作品でした。そして、物語の主な舞台となる南ロシアの街での画が非常に美しい作品でもあります。

休日に映画館へ足を運びましたが、家族連れ等も多く、なかなかに賑わっていました。そろそろ上映回数が減って、もう少しで上映が終了する感となっています。
posted by 稚内市サハリン事務所 at 18:01Comment(0)カルチャー

<ТАНКИ>:ロシア映画『タンク』(2018.04.30)

休日の朝、「特段に予定は無いが、何か催しでも?」というようにでも思ったのなら、インターネットの地元情報ポータルサイトに在るАфиша(アフィーシャ)=チラシというコーナーを視ると、色々な情報が得られます。

>>Афиша - События Южно-Сахалинска и Сахалина: кино, клубы, рестораны, концерты, выставки, театр, спорт.

想い起すと、インターネットが広く普及して“当然化”するような以前の、1990年代前半位には正しく「チラシ」という内容が掲載された新聞が売られていて、それに演劇の公演や映画の上映、スポーツの試合等々の情報が掲載されていて、それを見て入場券を入手しに出て、催しを観たものでした。

そういう状況に対し、現在では上述のようなウェブサイトがサハリンにも在る訳です。恐らくロシア国内各地の都市で、この種のモノが在るのでしょう。一部、入場券のオンライン予約・購入ということが出来る場合さえ在ります。

このサイトで『タンク』というロシアの新しい映画が上映中であることを知りました。

↓予告編が出回っています。


この作品は、戦車が戦車砲を発射する場面は在りましたが、「戦車の闘い」が描かれるような感じの作品ではありません。<T-34>として、第2次大戦期のソ連軍の主力戦車となって行く車輛が初めて登場したような頃のエピソードを脚色したものでした。

強力で使い易い戦車の開発を目指すエンジニアが、後に<T-34>として知られることになる試作車を2輛完成させます。工場はハリコフに在るのですが、これをモスクワでの軍の幹部や政府高官が試作車を含む軍の新装備を閲覧する会に送り込むこととなりました。

ハリコフからモスクワへは概ね700㎞の距離が在ります。工場に在って、試作車をモスクワに届ける仕事を手伝うことになっていた連絡将校は、貨物列車に積み込むというような輸送手段を用意出来ないという電信を受取りました。エンジニアにその旨を報告するのですが、エンジニアは「この距離なら自走出来る筈だ!」と言い出し、2台の試作車を走らせてモスクワを目指すことになります。

軍の高官と電話連絡し、「極秘任務」ということにして2台の試作車が自走してモスクワの催しを目指すことの内諾も得て、いよいよ出発です。2台の試作車と、必要な補給品等を積んだトラックが隊列を組んで、意気揚々と出発しました。

こういう中、新しい戦車の試作車の件を知ったドイツの諜報部が「自走による輸送を行っている試作車を道中で奪取または破壊せよ」と工作員の一団を送り込む、金目になる新しい車輛を欲しがるコサック集団が襲撃をする、「極秘任務」の故に仔細を知らない各地のソ連軍部隊が「不審な車輛?」と臨検に出て来るというようなことで、色々とアクシデントが起こります。

エンジニア、連絡将校、強引に一行に入ってしまった女性整備工、試作車のドライバー達というグループは、数々の危難をどのように乗り越えるのでしょうか?そしてモスクワでの大切な催しに、無事に参加出来るのでしょうか?

というようなお話しです。

↓<T-34>は第2次大戦期を通じて、累計で5万輛以上も製造されるのですが、ロシアの各地で“記念碑”的に展示されています。(因みに、第2次大戦後にも製造されていたそうです。)
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↑ユジノサハリンスクにも在ります。<T-34>には幾つかの仕様が在りますが、ユジノサハリンスクで見受けられるのは第2次大戦後期の、砲塔と戦車砲が大型化された型と見受けられます。映画に登場するのは、最初期の砲塔が少し小さな型です。

なかなかに面白い冒険譚の映画ですが、映画館は何となく空いていました。連休の最初の方の朝早くに足を運んだのでしたが。

↓他所の方が視えなかったので、館内の雰囲気が判る写真を撮っておきました。
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↑稚内市サハリン事務所にも近い辺りに在る映画館で、500人位は収容の大きなホールの他、200人弱収容と視られる小ホールが在ります。この作品は小ホールでの上映でした。

↓映画館では、上映作品を紹介するハガキより小さい程度のチラシが色々と置かれています。
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↑今回観た『タンク』のチラシと入場券の半券を写真に収めてみました。

作品本編の前に出る映像を観ると、作品にはロシアの制作会社、関係団体の他、外国資本系統の会社も関わっているように見受けられました。

本編が始まる前には、日本国内の映画館でも見受けられるように、色々な作品の予告編等も流れます。この作品は<T-34>として勇名を馳せて行くことになる車輛が初めて登場したような頃の挿話に想を得たモノでしたが、今後の公開作品としては「戦車の闘い」が描かれるような作品も在るようです。

休日には、こういう具合に、思い付いて映画館へ足を運ぶというのも楽しいものです。
posted by 稚内市サハリン事務所 at 08:18Comment(0)カルチャー

「図書館で午後10時開演?」:<ビブリオノーチ2018>(Библионочь2018)のジャズライヴ(2018.04.21)

ユジノサハリンスクでは、色々な場面で音楽演奏を聴く機会が在りますが、「図書館で午後10時開演のライヴ」と言われると「?!」という感じがしてしまいます。

図書館に関しては、利用し易いように「少し遅めの時間帯まで開ける場合」が考えられるにしても、「午後10時」というのは「やや考え悪い?」ように思える時間帯です。

ユジノサハリンスクの、嘗ての<北海道拓殖銀行>の建物を活かした美術館の隣りに在る州立図書館には、催しを行うホールが在って、一度「落語の公演」を観に行ったことも在りましたが、音楽演奏にも利用されている場所です。が、「午後10時開演」というのは不思議です。

4月21日、ロシア全土で催される催事だったということですが、<ビブリオノーチ2018>というモノが催されました。「ビブリオノーチ」というのは造語で「図書館ナイト」という程の意味合いだと思われます。夕方から深夜まで図書館を開けて、講演会、展示会、その他の催しを行おうという文化行事なのです。

サハリンでも、ユジノサハリンスク市内の稚内市サハリン事務所近隣に在る州立図書館で<ビブリオノーチ2018>が催されていましたが、他の街の図書館でも催されていたようです。ネベリスク市の図書館では、サハリンで<草月流生け花>の活動をされている方を招いて、生け花教室を催したというような話しが聞こえて来ました。

「図書館で午後10時開演のライヴ」という話しですが、出演するのが、筆者が気に入っている<Absolute Jazz Quartet>(アブソリュート・ジャズ・カルテット)であるということで情報が流れて来て、「これは!?」と思って足を運んだのでした。

↓スッカリ暗い時間帯ですが、なるほど図書館の中は煌々と灯りが点いています。
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↓図書館に入ってみれば、<ビブリオノーチ2018>の様々な催事の案内が掲出されていました。
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↑「17:00 - 01:00」と、夕方から深夜までの日程がギッシリと記載されています。

↓本当に午後10時前にメンバーがステージで準備をしていて、一旦退いて、開演時刻になれば図書館の職員の方らしい司会が登場して開演を告げると、4人のメンバーがステージに現れました。
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↑ギター、ドラムス、ベース、そして供えられた大きなピアノの陰で演奏者が見え難いのですがピアノと、“カルテット”が演奏を披露します。

彼らは新旧の様々な曲を、彼らなりのアレンジで楽しそうに演奏していました。かなり派手なドラムソロが入ったり、「ノリノリ!!」というギター演奏が非常に愉しめました。

1時間程の演奏をしていましたが、「えっ?1時間も経った?」という感でした。場内に居た多くの人達がそういう感だったようです。アンコールを求める拍手が鳴り止まず、グループのリーダーでギターのドミトリー・カプスチュークさんは「何方も…お帰りにならない?!では…」とアンコール演奏を始めました。

アンコール演奏は2曲で、ライヴの終了は午後11時15分頃でした。

文化活動の場、文化発信の場としても図書館を盛り立てるというこの<ビブリオノーチ>は、近年、毎年のように行われているようです。
posted by 稚内市サハリン事務所 at 08:00Comment(0)カルチャー

テレビドラマ『スペツィー』(Спецы)(2018.04)

ユジノサハリンスクに滞在していて住まいに在る時、備え付けられているテレビでドラマを視ることが頻繁に在ります。

色々とロシアの放送局のチャンネルが在る中、最近は「(自身でテレビを視る時間帯の中では)新旧のテレビドラマを放映している時間が長い感じ」なチャンネルを選んでいることが多いように思います。

数多いチャンネルの中、ミュージックビデオを色々と放映しているモノを好んだ時期も在ったのですが、何時の間にか「ロシアの“刑事モノ”が面白い!!」と思うようになりました。

日本国内では、テレビドラマ関係では「アメリカの“刑事モノ”」という範囲になる作品は多く紹介されていると思います。小説になると、北欧諸国やドイツ辺りのモノも見受けられます。が、「ロシアの“刑事モノ”」となると、小説で極々少数のモノが在ったと記憶しますが、テレビドラマとなれば殆ど紹介されていないように思います。

「ロシアの“刑事モノ”」と言っても、劇中人物が「ロシア国内の何処か」に居て、事件の発生と解決、そして主要な人物達の周辺が描かれているというような感じで、「アメリカの“刑事モノ”」等と然程変わりません。或いは「画の創り方」や「雰囲気」に関して、寧ろ「積極的にアメリカ作品的なモノを採り入れている」とさえ感じられます。決定的な違いは、劇中人物を演じている俳優陣がロシア語圏の人達で、作品の設定に「ロシアの警察等の仕組みや捜査員の所作等」が反映されているということでしょう。更に、「アメリカの“刑事モノ”」では、例えば「サンフランシスコ市警」、「シカゴ市警」、「ニューヨーク市警」と舞台になっている街を特定していたり、「FBI」のような実在する機関が登場しています。ロシアでは、場所が曖昧になっていたり―撮影地周辺に縁が深い方が視れば、「あそこだ!」と判るというのは在るでしょうが。―、捜査員等の主要人物達が所属しているのが架空の機関であることが多いように見受けられます。

ドラマの「組立」に関しては、「完全な一話完結」というスタイルのモノが見受けられる他方、「主要人物の周辺のことが“連続モノ”的に描かれるのと同時に、一話完結または二話完結で事件とその顛末」というスタイルのモノが見受けられます。

比較的新しい作品では「主要人物の周辺のことが“連続モノ”的に描かれるのと同時に、一話完結または二話完結で事件とその顛末」というスタイルが多いように見受けられますが、或いはこういう「組立」が「アメリカの“刑事モノ”」等の要素を「積極的に採り入れている」と思わせます。

「完全な一話完結」というスタイルのモノで、かなり以前から現在に至るまで制作が続いている作品に関しては、新旧の様々な作品がドンドン放映されています。こういう例で多くの作品を視ると、同じ役を長く演じ続けている方の風貌が少し変わっている様子が視られて、少し苦笑いが漏れる場合も在ります。

他方、「主要人物の周辺のことが“連続モノ”的に描かれるのと同時に、一話完結または二話完結で事件とその顛末」というスタイルの場合、放映の様子が少し独特に思える場合も在ります。45分間程度の内容が“1話”で、それが「月曜日に2話、火曜日に2話、水曜日に2話、木曜日に2話で各々に放映。翌週も月曜日から木曜日で同様に放映」という方式が見受けられるのです。更に休日等に「一挙放映!!」という感じで、延々と当該作品が流れているようなことも在ります。これは「○曜日X時」の放映で、3ヶ月間程度を目安に10話で構成するような例が多く見受けられる、日本国内のテレビドラマの感じとは少し違います。

後者の方式の場合、偶々最初の方を視て「面白い!」となれば、「楽しみな続き」をドンドン視られます。そういうことで、幾つかの作品を愉しんだ経過が在ります。

最近、「新作!」としてかなり熱心に宣伝をしているドラマが在りました。

↓ドラマが放映されるチャンネルで盛んに流れていた予告編です。

↑「更なる謎」というキャッチフレーズで「初登場」ということを強調しています。

↓別なバージョンの予告編も在りました。

↑こちらは「更なる情熱」というキャッチフレーズです。

こうした予告編が2ヶ月近くも見受けられたのでしたが、4月9日から放映が始まりました。「月曜日から木曜日まで、連日のように2話ずつ放映」という方式です。月曜日の第1話を視て面白かったので、「連日のように視る」のが「休む前の一寸したお楽しみ」になってしまいました。

タイトルの『スペツィー』(Спецы)ですが、これは「専門家」というようなことで使用されるのですが、この場合は「専門官」という程度が好さそうです。主人公はこの「専門官」です。

或る街の警察本部に、日本の流儀で言えば“鑑識班”というようなことになる「犯罪学グループ」を任されることになったアンドレイ・マカロフ専門官が配置されます。そして配置早々に事件が発生します。現場にやって来た捜査班のリーダーは女性の刑事で、ボグダーナ・コワリスカヤ捜査官です。

ドラマそのものは、冒頭に少しショッキングな型で女性が「転落死?」する場面から始まり、現場でアンドレイ・マカロフ専門官とボグダーナ・コワリスカヤ捜査官等の捜査現場の関係者が出会うという状況から幕開けです。

『スペツィー』(Спецы)では、発生した事件の顛末に関しては概ね“二話完結”です。が、アンドレイ・マカロフ専門官やボグダーナ・コワリスカヤ捜査官等の劇中人物達の周辺事情は“連続”です。ほんの少しの「ネタばれ」を御容赦願いますが、アンドレイ・マカロフ専門官は死亡した妻に関する未解決事件の謎を個人的に執念深く追っており、ボグダーナ・コワリスカヤ捜査官は小学校高学年位な年恰好の娘を抱えるシングルマザーである他方で妻の在る男性と交際中という事情が在ります。発生した事件と、そういう個人の周辺事情が並行して動いています。

こんなドラマなのですが、少し驚くことが在ります。テレビ放映終了の何日か後、ドラマの本編がYouTubeに配信されているのです。

↓例えばこれが第1話です。


「ロシア国内で放映されているまま」な状態ですが、ここまで御覧頂いて興味を覚えられた方には少し御覧頂きたいと思います。劇中人物達がロシア語を話し、車輛や看板や他のロシアを思わせるモノが出て来ます。が、例えばこれが“日本語吹き替え”になって、日本国内でテレビ放映でもされれば、「アメリカの“刑事モノ”」と余り違いが無いように思います。

非常に強く思ったのは、ロシアのテレビドラマも、日本を含む多くの国でもっと広く紹介されたとして、恐らく「一定程度受容れられ、ファン層が形成されて行くであろう」ということです。

実は「本編がYouTubeに、テレビ放映のほんの少し後に出ている?」ので驚いたということも在ったのですが、「(日本国内では)然程知られていないかもしれない」と思い。ここで一寸取り上げてみました。
posted by 稚内市サハリン事務所 at 07:00Comment(0)カルチャー

観劇:<チェーホフセンター>の新作劇『犬の心臓』(Собачье Сердце)(2018.03.30)

“セゾン”(シーズン)と呼び習わされていますが、ユジノサハリンスクの劇場<チェーホフセンター>での演劇の公演が催される期間が未だ続いています。

↓3月30日、観に行った劇の幕間に、一寸戸外に出て眺めた<チェーホフセンター>の建物です。
『犬の心臓』を鑑賞 (1).jpg
↑午後8時過ぎの様子です。

シーズンの中、色々な演目が上演されていますが、時々「“新作”の登場」というのが見受けられます。

3月下旬にこの「“新作”の登場」という話しが在って、少なからず興味を覚えました。かのミハイル・ブルガーコフの小説を原案とした新作劇だというのです。3月24・25日に全く初めての上演で、「2回目」になる3月30日に行ってみました。

ミハイル・ブルガーコフ(1891-1940)は戯曲や小説を綴っていた作家ですが、小説の人気が高く、幾つかの小説が舞台化されている経過が在ります。今回、<チェーホフセンター>で取り上げたのは『犬の心臓』(Собачье Сердце)です。

ブルガーコフは医学部に学んだ経過が在り、科学に造詣が深い一面が在ると見受けられますが、そうした科学知識を作中に持込んだ、今風に言うと「SF?」というような着想、仕掛けの作品が幾分見受けられます。『犬の心臓』もそうした系譜の作品です。

『犬の心臓』は、1920年代のモスクワを舞台に、SF的な動物の改造実験が行われ、そこから騒動が巻き起こるという物語です。

フィリップ・プレオブラジェンスキー教授は、犬に手術を施して実験を行いました。その結果、犬が人間のようになって行くのです。教授が犬に着けた“シャリク”という名を転訛して、「人間化」してしまった犬は“シャリコフ”という、何となくロシア語に在りそうな姓を名乗り、教授を苛立たせる粗野な言動を見せるようになって行きます。そしてどうするのか、という物語です。

<チェーホフセンター>での新作劇ですが、通常な型で「ホールの客席に観客が入ってステージで劇が演じられる」のではなく、ステージのホール寄り辺りに、階段状に椅子を配した100席余りと見受けられた特設席を設ける方式の上演でした。何となく「小さなホールで、演者が出るステージに近い客席で劇を観る」感じになります。随分以前にも、こういうような「ステージ上に少数の客席を設えて上演」というやり方を見た記憶が在りましたが、今般はかなり久し振りにこの方式の上演を観ました。

上演の2日程前に<チェーホフセンター>の券売窓口に寄ってみると「前売り券?無い…」という感じで、「当日に窓口で…」というような話しになりました。この新作劇に興味が在ったので、当日に足を運んで券を入手ということになりました。そして無事に券を入手出来て、新作劇を鑑賞しました。

席の指定は無く、“自由席”という次第でした。運好く最前列の端に陣取りました。「端の席」でも、普段の大きなホール程に幅が在るでもないスペースなので、非常に好い感じで観られました。演者が語気を荒げて話すような場面では「唾が多少散るのが視えるような…」という距離感でした。

原案となった「小説」の『犬の心臓』を巧く抽象化し、前後半各々1時間程度の劇に纏め上げた内容でした。限られたスペースで、抽象的な見せ方で小説を原案とする世界観を判り易く、同時に「やや意表を突く見せ方」で魅せてくれました。非常に「現代的な見せ方」とも思いました。

作中の、改造手術を施された犬の“シャリコフ”は「怪物染みた存在」になって行くのですが、何処か「哀愁」も漂う具合でした。

↓こちらが1400ルーブルだったチケットの半券と、凝った美術の折り畳み式になった公演パンフレットです。
『犬の心臓』を鑑賞 (2).jpg

この新作劇に関しては「+18」というマーク、「18歳以上の鑑賞」という指定になっていますが、公演は「大人向けなショー」、「大人向けのファンタジー」と思える設えでした。こういうような新作劇が毎シーズンのように出て来るというエネルギーが鮮烈な印象をもたらしてくれます。

↓因みに『犬の心臓』に関しては2015年に、作品が収録された文庫本が登場しているようです。その他、作品が収録された本は幾分出ていますから、興味を覚えた方は読むことが出来ると思います。

犬の心臓・運命の卵 (新潮文庫)


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